7月のインテリアレポートではつい先日滞在したイギリスの海辺のホテルをご紹介いたします。
ホテルを取り巻く周囲の環境、建物の美しさ、インテリアセンスの良さなどお伝えしたいことが沢山ございますが
何よりも一番感動したことはオーナー夫妻のHospitality(おもてなしの心)でした。
もてなすことを楽しんでいる気持ちはもてなされる側に伝わります。
彼らのライフスタイルの延長に自然とホスピタリティが備わっているのです。
毎日なにかしら小さな驚きと喜びが発見できる暮らしを垣間見ました。
上質な暮らしの提案をうけることは人生の醍醐味です。
Romney Bay House Hotelはイギリス南東部の海岸線に位置しています。ホテルまで続くプライベートロードは未舗装で狭いのでどきどきしながら運転をして参りました。 | 私道を1キロほど行くと 小さな何気ないゲートに到着。 眼前に広がる海と空がゲートの シンプルさを引き立てています。 |
パーキングからホテルエントランスまで砂利道を歩きます。頭上にカモメが飛びかい海辺のホテルに来たことを実感しました。 | Hotel Entranceと書かれた小さな標識以外目立った看板はありません。何もかもが控えめなのも美しい建物を際立たせるアイデアです。 | ||||||||
オーナー夫妻はこのホテルを 経営するまで近郊の町でレストランを 開いていたそうです。 こちらのホテルでも夜はディナーの 予約を受けています。 ダイニング手前の部屋はお食事に来た お客様用のラウンジになっています。 |
建物は1920年にアールデコの 様式で建築されました。 内部でもシンメトリーに家具が 配置されるように窓の位置を 決めています。 中央の鏡のおかげで部屋が広く見えます。 |
対面にも同じ形のソファを設置。 シンメトリーな窓の外には海が見えます。 白いソファをお客様用に使っているのも 贅沢ですね。 白は洗いやすく漂白もできるので 思っているより手がかからない 色だということをご存知なのですね。 |
2階と3階がゲストルームです。 階段室の途中にも心憎い演出が 施されていました。 |
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私の宿泊したお部屋は3階の一番小さなシングルルームです。シンプルな白の部屋の中で黄色いカーテンが暖かい雰囲気を作っていました。 | 窓の外には海が見えます。 | 糊の効いた白いベッドリネンの上にブルーとイエローのクッションが配置され白い部屋のアクセントになっています。 | ゲストのためのお茶とお菓子の セットは旅の疲れを癒す 最高のもてなしですね。 ポット付なことも少しでも 美味しいお茶を飲んでほしいと ホストの思いやりです。 ティーインストラクターの 奥川伊津子先生から紅茶は 蒸らすことが大事だと教わりました。 ポットはお茶の必需品なのです。 |
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バスルームの手前の小さなドレッシングコーナー。オールドパインのチェストと棚にはアンティークのカップやフラワーベースが何気なく置かれています。アンティーク好きの私には嬉しい演出でした。オーナーの私物があることで一層親密さがでますね。 | 扉の向こうは小さなバスルーム。タイルもシンクも真っ白で清潔感たっぷりです。 | イギリスの家で一番いいなと思うことはトイレやバスルームの中にもラジエターが入り暖かいことです。またラジエターは濡れたタオルや洗濯モノを乾かしてくれる役割も担います。 | 簡単なシャワールーム。イギリス人はバスタブにお湯をはって入る習慣があまりありません。よってバスタブのない家もよく見かけます。日本人の私はお風呂が大好きなのでシャワーだけのときはいつもより多めにお湯を使ってゆっくり温まります。 | ||||||||
ゲストのためのリビングルーム。海辺の家らしいインテリアです。家具は軽めのラタンを使用し基調色はブルー。海に関する絵やオブジェも何気なく置いてあるのでゲストたちはここで我が家のようにくつろいでいます。 | テラス窓の外の景色ややはり海と空。 | ゲスト用の閲覧ブックも海に関する本が多数見られました。私の部屋のクッションにも同じ工夫がされていましたがクッションを内側につぶして動きを出しています。小さなことですが面白いなと感心しました。 | 壁にかかったボート型の棚もお部屋のアクセントになっています。海をテーマに作られたお部屋なのですね。 | ||||||||
毎朝朝食をいただきくコンサーバトリー。 雨の日も嵐の日もここは明るく 平和な空間です。 |
朝食のテーブルのクロスは 黄色のチェックでした。 補色のブルーのナプキンとの 相性抜群です。 |
コンサーバトリーの裏はゴルフ場です。 お食事のあと幾人かのゲストは お弁当持参でこちらへでかけました。 |
オーナーシェフのクリントンが作る朝食。 フルイングリッシュブレックファスト のベーコンとソーセージは 自家製でしょうか。 ハーブの効いた味はやみつきに なりそうです。 |
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今日も良いお天気。 これから車で30分ほどのドライブで ライへ参ります。 |
ホテルの宿泊客のための小さな テラスガーデン。 海から帰ってからここで過ごす時間は 至福のときですね。 |
ゴルフ場入り口へ。 このエリアは広大な野鳥の保護区に なっています。 年間を通して自然を愛する イギリス人たちが野鳥観察や ウォーキングに訪れます。 |
早朝から小石の浜で釣りを楽しむ 人を見かけました。 |
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浜からホテルの外観を望みます。イギリスには珍しく電線が見えます。街からちょっと離れた場所である所以でしょうか。 | Romney Bay Houseは1920年に アメリカ人女優Hedda Hopper(ヘッダホッパー)の依頼で建築家Sir Clough William Ellis (ウィリアムエリス卿)が設計しました。 典型的アールデコ様式で直線を シンメトリーに配置した美しい建築物です。 大切に保存されホテルとして よみがえっているのは嬉しい限りです。 |
設計図も大事に保管され ラウンジの壁にかけられていました。 家の形が左右対称な正形であることが 美しさの秘訣かもしれません。 |
オーナー夫妻、Lisa & Clinton (リサとクリントン)。 最高のおもてなしを ありがとうございました! |